Appleは2025年9月2日に、予想外の開発者向けリリースとしてiOS 26ベータ9を公開しました。これは、期待されるiPhone 17イベントのわずか1週間前です。
この後期ベータは、近日中のリリース候補(RC)に向けて、iOS 26の改良、バグ修正、パフォーマンス向上に焦点を当てています。
このアップデートは、9月15日頃に予定されている一般公開に先立ち、Liquid GlassデザインとApple Intelligence機能を磨き上げるAppleの取り組みを示しています。
リリース情報
iOS 26ベータ9(ビルド23A5336a)は、2025年9月2日に開発者向けにリリースされ、Appleが第9のベータを公開するのは2018年以来初めてです。
このアップデートは、iPhone 16 Pro Maxで約1.07GB、Apple Intelligenceデバイスで最大10GBのサイズで、iPadOS 26、watchOS 26、macOS 26 Tahoe、tvOS 26、HomePod OS 26、VisionOS 26のベータと同時に提供されます。
モデムファームウェアのアップデートは含まれておらず、iPhone 16シリーズではバージョン2.04.06が維持されています。
公開ベータ6はベータ9とほぼ同じ内容で、近日中のリリースが予想されます。おそらく数日以内に公開されるでしょう。
リリース候補は、9月9日のiPhone 17イベント後に予定されており、iOS 26の最終リリースは9月15日または16日に予定されています。これは、9月12日のiPhone 17の予約開始と9月19日の発売に合わせたものです。
主なアップデート
メールアプリの「選択」ボタンが復元
ベータ9では、iPadのメールアプリに「選択」ボタンが復元され、迷惑メールやゴミ箱などのフォルダで一括操作が可能になり、以前のベータでの問題が解消されました。
eSIMエラーハンドリング
eSIM機能に関する新しいコード文字列が見つかり、キャリアへの連絡を促すプロンプトや非対応プランの詳細処理が追加され、eSIM移行体験が改善されました。
Apple Intelligenceフレームワークの修正
Foundation Modelsフレームワークの修正により、プリミティブ型(例:int、string、bool)を引数として使用する際のツール呼び出しが正常に機能し、Apple Intelligenceの信頼性が向上しました。
メッセージの背景修正
メッセージアプリでの1対1の会話背景が、アプリを終了して再開した後に正しく表示されるようになり、ベータ8での問題が修正されました。
開発者アプリのアップデート
Apple Developerアプリがデザイン更新を受け、Liquid Glass、Icon Composer、WWDC 25用のFigmaおよびSketch向けUIデザインキットなどのリソースが追加され、iOS 26の最終リリースに向けた開発者の準備を支援します。
パフォーマンスとバグ修正
iOS 26ベータ9は、新機能よりもパフォーマンスの最適化とバグ修正に重点を置いています。
ユーザーは、コントロールセンターの操作がよりスムーズになり、アプリの切り替えが高速化したと報告しています。iPhone 14 Proなどのデバイスでは、GPUパフォーマンスがわずかに向上しました。ベンチマークでは、シングルコアスコアが3309、マルチコアスコアが8297で、ベータ8からわずかに改善しています。
ロック画面のPhoto Shuffleでの壁紙の暗くなるバグが解消され、ボリュームスライダーも確実に機能するようになりました。
ただし、アプリの再描画問題、着色またはクリアテーマでのアイコンが黒くなる問題、Wi-Fi設定でのLiquid Glassアニメーションの欠如など、視覚的な不具合が残っています。
プライバシー設定のWallet glyphアイコンの問題は未解決のままです。バッテリー持続時間はベータ8から大きな変化はなく、一部のユーザーは平凡なパフォーマンス(例:2時間21分のスクリーンタイムで86%のバッテリー)を報告しています。
システムストレージはわずかに最適化され、iPhone 16 Pro MaxではiOS 26ベータ9が19.81GBを使用し、Apple Intelligenceが6.27GBを占めています。

編集者のコメント
AppleのiOS 26ベータ9のリリースは、プラットフォームが最終形態にどれだけ近づいているかを示しています。
目立つ新機能は多くありませんが、このアップデートは安定性に焦点を当て、新しいLiquid Glassインターフェースを磨き上げ、iPhone 17の発売に先駆けてApple Intelligenceが確実に動作するようにしています。
メールアプリの「選択」ボタンの復元や、メッセージおよびeSIMサポートの改良など、小さいながらも不可欠なツールの復活は、Appleが日常の使いやすさに注力していることを反映しています。
それでも、残る視覚的な不具合は、iOS 26が大胆なデザインの変革を試み、AIをコア体験により深く組み込むという野心的なスコープを持っていることを思い出させます。
リリース候補が近づく中、開発者とユーザーの両方が、これらの革新が日常の使用にどれだけスムーズに反映されるか、そしてAppleがそのエコシステムで知られる堅牢な信頼性と美的進化をどのようにバランスさせるかに注目しています。