GoogleはPlayストアの大幅なリデザインを発表し、アプリ発見を改善しモバイルゲーム体験を強化する新しいAI駆動ツールを導入しました。
このアップデートは9月23日に公開され、従来のアプリマーケットプレイスから、アプリ・ゲーム・デジタルコンテンツのためのよりインタラクティブなハブへと進化しました。
今回の中心となるのは「Play Games Sidekick」で、Gemini Liveを基盤としたAIアシスタントがゲーム内でリアルタイムのサポートを提供します。
これに加えて、GoogleはリデザインされたUI、クロスデバイス機能、新しいコミュニティリーグを導入しています。
Play Games Sidekick:リアルタイムAIサポート
ゲーム内ガイダンス
Play Games Sidekickは対応タイトル上でオーバーレイとして動作し、Gemini Liveで画面を解析しタイムリーなヒントや戦略を提示します。
アシスタントは自然な音声入力に反応し、ゲームプレイを中断せずにアドバイスを行います。
統合ツール
スクリーンショット、録画、YouTubeへのライブ配信などの機能も含まれています。
プレイヤーはオーバーレイから直接チュートリアル、イベント情報、開発者ニュースにアクセス可能です。
主要機能は端末上で実行され、Googleのプライバシー重視方針をサポートします。
新しいPlayストア体験
パーソナライズされた「You」タブ
新設された「You」タブでは、サブスクリプション、Play Points、レコメンド、進捗管理を一元化しています。
さらにAI生成のゲーマーアバターや、書籍・ポッドキャストなどのコンテンツをデバイス間でシームレスに再開できる機能も搭載。
アプリタブとガイド付き検索
アプリタブは「生産性を高める」「プライバシーを守る」といったクエリが可能なガイド付き検索に対応しました。
AIによる提案や季節ごとの特集コレクションにより、アプリ発見がより効率的になります。
充実したゲームプロフィールとコミュニティ統合
ゲーム詳細ページはイベント、開発者からの発表、特典、ユーザーの進捗や実績をまとめて表示するようになりました。
来月から一部市場で、ユーザーはゲーム詳細ページで質問や回答を投稿でき、組み込み型コミュニティのQ&Aが可能となります。
クロスプラットフォームプレイとリーグ
Google Play Gamesは正式にPC対応となり、ベータ版を終了しました。20万以上のタイトルがモバイルとPC間のクロスプレイに対応しています。
「Mecha Break」や「Subnautica」「Monster Train」「Enter the Gungeon」などの人気タイトルも含まれています。
コミュニティと競技性を促進するため、Googleは「Play Games Leagues」を開始し、プレイヤーはイベントでPlay Pointsや名誉を競います。
初回イベントは「Subway Surfers」で、2025年10月10日~23日に開催されます。
提供開始と展開状況
リデザインされたPlayストア(「You」タブや新しいPlay Games機能を含む)は、Play Pointsが利用可能な地域で9月23日から順次展開が始まりました。
Play Games Sidekickは一部のゲームや地域から段階的に展開され、今後数か月でさらに拡大される見込みです。
Android 10以上とGeminiアプリがフル機能利用の必須条件です。
開発者向けの「Play Games Level Up」プログラムによる支援もすでに提供されています。
ユーザーと開発者への影響
ユーザーのメリット
プレイヤーにとって、この変更はアプリ発見の迅速化やより没入感のあるゲーム体験を意味します。
Googleによると、Sidekickはテスターのゲーム中の挫折を減らし、エンゲージメントを高め離脱を防ぐ効果が確認されています。
開発者のチャンス
開発者はAIレコメンドやコミュニティイベントを通じて認知向上の恩恵を受けられます。
分析やリスティング最適化のためのツールも用意されていますが、Sidekick機能を利用するにはGoogleのプライバシーポリシー準拠が必須です。

編集部コメント
Play Games Sidekickの導入は、GoogleがGemini AIを消費者向け製品にさらに深く統合する戦略を示しています。
リアルタイムのゲーム内サポートを提供することで、GoogleはPlayストアを単なる配信プラットフォーム以上の存在に位置づけようとしています。
成功の鍵はAIガイダンスの精度、スムーズな動作、そして透明性のあるプライバシー運用にあります。
開発者にとって新たなチャンスを生む一方、小規模スタジオにも公平な可視性が確保されるか懸念が残ります。
この展開はまた、AIが背景でのレコメンドから直接的でインタラクティブな支援へと進化しているという、ゲーム業界全体の潮流も浮き彫りにしています。